旦那の浮気で離婚するべきか迷っている。多くの妻が抱えている問題ですね。子供がいて離婚に踏み切れない。または離婚後に夫が浮気相手と幸せになるのが許せないと悩んでいる方もいるでしょう。そんな時、妻にはどんな選択肢があるのでしょうか。後悔しないため、離婚する場合、しない場合の対応をご紹介します。
離婚する場合しない場合、それぞれメリットデメリットがある
ある調査所の調べによると、旦那が浮気した場合の離婚率は25%~30%。反対に妻が浮気をした場合の離婚率は75%~80%なのだそうです。これは、子供のことや経済面で女性の方が離婚しにくい環境であることも要因でしょう。離婚を迷う理由は人それぞれ、いくつもの理由が重なってあるものなので難しい問題です。
まずはそれぞれのメリットデメリットを知ること
ただ、悩んでいるだけではなんの解決にもなりません。まずは、離婚する場合しない場合のメリットデメリットをそれぞれ見ていきましょう。
離婚しない場合のメリット
離婚しない場合のメリットとしては、今までの生活を変える必要がないということがあげられます。家も子供の学校も家計もそのままなので面倒や不安がありません。また、今まで通りの生活を続けることで旦那との仲が修復できる可能性があります。
離婚しない場合のデメリット
デメリットとしては、このまま浮気をずっと疑った関係が続く可能性があるということです。一度信用できなくなるとなかなか気持ちは元には戻らないもの。一度は仲直りできても完全に信用できるようになるまで時間がかかることを覚悟しなくてはなりません。
離婚する場合のメリット
離婚する場合のメリットは、もちろん新しい生活が始められるということです。疑い続けたり、ケンカをしたりといったことから解放され、新しい人生のパートナーと出会える可能性もあります。
離婚する場合のデメリット
離婚する場合のデメリットは、環境を変えなくてはならないということです。新しく家を探さなくてはならないことや、学校や住所変更のわずらわしさ、経済面での計画も大変です。また、長い付き合いだったパートナーとの別れはやはり寂しさがついてくるもの。子供への影響も考えなくてはなりません。
それぞれメリットデメリットをあげましたが、大事なのはこれを踏まえて自分がどうしたいのかということ。どの生活が最終的に笑っていられるかということですね。後悔はとことん自分の気持ちに向き合わなかった場合におこります。夫が浮気していたら別れたいのか、浮気相手に本気じゃなければ別れなくてもよいのか、しっかりと向き合ってみることをおすすめします。
ただし、自分の中だけでは解決しないことももちろんありますね。後々後悔しないために離婚しない場合におすすめの対応、離婚する場合におすすめする対応をそれぞれご紹介します。
離婚しない場合の後悔しない対応
離婚しない場合の後悔しない対応というのはいったいどういうものがあるのでしょうか。
夫に念書を書いてもらう
念書には、もう2度としないこと、もしまた浮気をした場合の慰謝料や離婚条件などを書いてもらいましょう。念書などというとたまに「慰謝料目当てか!」などと言う方もいますが、第一に自身の精神安定のため、また夫の再発抑止効果のためのものです。万が一、裁判などになった場合にも役立ちますので、署名と捺印も忘れないように記入してもらいましょう。
不倫相手から慰謝料をもらう
不倫相手からは離婚しなくても慰謝料を請求することが出来ます。精神的な苦痛への賠償金という形で、離婚しない場合の相場は50万円から100万円です。金額は不倫継続の長さや不貞行為の回数、夫婦間に受けた損害の大きさなどによりますが、現実的な金額で確実にもらうのが賢いでしょう。請求する場合は不倫相手の仕事場、実家などをおさえておくと逃げられるのを防ぐことが出来ます。
証拠だけ握っておいていざというときの切り札にする
もしも浮気発見後にまだ夫を追及していない場合は、いざというときのため証拠だけ握っておいて切り札として残しておくという対応もあります。隠しているということは、夫はまだあなたと別れたくないということです。浮気を知っていることを匂わせておいて夫の今後の対応をみてみるのはどうでしょうか。
離婚する場合の後悔しない対応
では、離婚する場合の後悔しない対応というのはどういったものがあるのでしょうか。
証拠をしっかりと掴む
まずは離婚を切り出す前にしっかりと証拠を掴んでおく必要があります。離婚を拒まれたとき、慰謝料の支払いを拒まれた時のためにも証拠は必ず必要です。相手の仕事場や家まで調べるには探偵などにお願いするのも一つの手です。とことんまで浮気の現実を知ることで、残っていた迷いが完全に吹っ切れることもあります。
離婚する前に別居する
子供がいる場合には、まずは冷却期間として別居後、しばらくしてから別れを切り出すほうがよいでしょう。もちろん子供と一緒に別居します。落ち着いた環境を変えさせることは子供のためにならないとの考えから、別居をすることで親権を貰いやすいという利点があります。また、落ち着いた後の離婚ということで子供の心への負担も分散されますし、環境を整えてから離婚を切り出すことで前向きな気持ちで離婚をすすめられるという利点もあります。
夫の財産を確認する
夫に対して財産分与や慰謝料請求をする場合のために夫の貯金や有価証券などの財産を把握しておく必要があります。夫が管理している財産調査は、弁護士照会のできる弁護士に頼むことが出来ます。ただし、全てを調べることが出来るわけではないので、別居前に自分自身でも目星をつけて出来る限り把握できるようにしましょう。
文書に残す
夫婦の話し合いのみで離婚する場合には離婚協議書を作成しましょう。財産分与や慰謝料、子供がいる場合には養育費や面会交流の条件等、文書でお互いが確認することで約束を反故されることを防ぎます。また、法律の専門家に公正証書を作成してもらった場合、条件を反故にされた際に財産差し押さえなど強制執行することが可能となります。多少お金はかかりますが、心配な場合には作成しておくとよいでしょう。
旦那の浮気が原因で離婚した場合の慰謝料の相場
旦那が浮気した場合の後悔しない対処法をご紹介してきましたが、離婚する場合には慰謝料の相場や養育費についても知っておきたいですね。また、お金の受け取り方についてもご紹介します。
慰謝料の相場は200万~300万
一般的には夫の浮気が原因で別居した場合は100万~200万。離婚した場合には200万~300万と言われていますが、夫の収入によって慰謝料額は増額したり減額されたりします。
養育費の相場は3万~6万
養育費は、相場として3万~6万となっていますが、各家庭の生活水準によって大きく変わります。養育費の算出方法は、家庭裁判所でも利用される養育費の算定表を参考にすると良いでしょう。
慰謝料・養育費は全く別物
慰謝料は夫の不貞行為やDVなどが原因で離婚する場合に請求できるもの。そして、養育費は子供がいる場合の扶養義務に基づき請求できるものです。この2つは別の性質をもつものなので、慰謝料をもらったら養育費はもらえないということはありません。慰謝料は基本的に一括が原則としてあるようですが、一括の支払いが難しいと判断された場合には分割という形で月々養育費と一緒に支払ってもらうことになります。
支払いが滞った場合には夫の給料差し押さえなどが出来るよう、はじめに公正証書を作成してもらい、もしもの時に備えましょう。ただし、相手が経営者の方だった場合の差し押さえ申し立てには強制執行認諾付の公正証書が必要になりますので注意しましょう。
慰謝料・養育費の受け取りは口座振り込みが一般的
お金をもらうために会いたくないという理由から慰謝料・養育費の受け取りは、基本的には口座振り込みが一般的なようです。養育費に関しては、元夫に父親としての意識をもたせるためなどの様々な理由から、子供名義の口座への振り込みにしているという方も多いようですね。また、子供との面会時に渡すという条件で支払っている方もいます。妻が子供の親権を持つ場合、妻は養育費の心配があり、夫には子供に会わせてもらえないのではという不安があるようです。
子供を守るために必要な知識とは
いざ、離婚が決まると一番心配になるのが子供のことです。子供を守るための知識とはどういったものがあるのでしょうか。
子供の親権と浮気は関係なし
夫の浮気で離婚するから子供の親権は確実に自分だと思っている方は多くいるようですが、それは誤りがあります。子供の親権と浮気は全く関係がなく、重要になるのは今までどのように子供と接してきたかということ。子供に安定した生活環境を与えてあげることが出来ること、健やかな人格形成を導いてくれることが親権を持つべきものとして判断されます。つまり、今まで子供の生活のお世話を優先的にしてきたほうが親権を持つべきと判断されるということなので、相手の浮気で親権が決まるという考えは間違いなのです。
ただし、何の問題もなければ、10歳ごろまでのお子さんの親権は、こまごまとした生活のお世話をしなければならないことから母親へ渡されることが多く、15歳ごろになると子供の意思が尊重されることが多くなります。
妊娠中・産後すぐでも親権はもらえる
妊娠中や産後すぐの離婚で、働いていないから親権はもらえないのではないかと不安になるかたもいるようですが、そんなことはありません。妊娠中・産後すぐでの離婚は、授乳など母親の存在が必要との考えからほとんどの場合に親権は母親へと渡され、働いていないことはあまり重要視されません。心配な場合には街の生活センターや弁護士などのプロの方に相談してみましょう。
子供は説明を求めている
親権を無事にとれたとしても、一番大事にしたいのは子供の気持ちです。不憫な想いや、悲しい気持ちにさせたくないとの想いから、子供には何も言わないという方もいるようです。しかし、両親の離婚経験者からのアンケートによると、多くの子供がちゃんと説明して欲しかったと答えています。どんなに小さくても、何も分からないのは不安です。離婚理由は曖昧でも構いませんが、離婚すること、離婚後の生活がどう変わるのか、しっかりと話してあげることが子供の安心に繋がります。
また、自分がシングルマザーになることで非行に走ったらどうしようと不安に思うかもしれませんが、まずは子供に笑いかけてあげること。どんな子供でもお母さんが笑ってくれるのは嬉しいものです。笑顔と、そして子供の話をしっかり聞いてあげる時間を大切にして頑張っていきましょう。
夫が離婚に応じてくれない場合の対処法
夫が浮気したにも関わらず離婚してくれないというケースでは第三者に介入してもらいましょう。夫の両親、自身の両親、親しい人でも誰でもよいですが、駄々をこねる夫をなだめて離婚を認めさせてくれる人が必要です。身近にいない場合には弁護士に頼むというのも選択肢の一つです。費用がかかるから不安という方もいると思いますので、弁護士費用と流れを少し紹介しておきます。
離婚弁護士の費用の相場は60万
費用がかかるから不安という方もいると思いますので、弁護士費用と流れを少し紹介しておきます。離婚するときに弁護士に頼む場合の費用の相場はおよそ60万です。弁護士に頼む場合、まずは相談料というのが発生します。どのように離婚できるのか、正しい離婚条件、財産分与できるものなどの相談ですね。これは、全国で無料相談会も開かれていますのでうまく活用できると良いかと思います。次に、弁護を依頼することになると着手金が30万程度。そして無事に離婚出来た際には報酬金として30万程度の支払いとなります。
ただし、財産分与、慰謝料などがあった場合には報酬金は加算されます。また、それ以外にも遠方の裁判所だった場合には交通費や宿泊代等が加算されることがありますので頭に置いておきましょう。
証拠が不十分だと離婚はできない
最近帰りがおそい。いつも携帯を見てソワソワしている、など。妻だから分かる浮気のサインは証拠としては不十分です。また、着信履歴やメール、LINEの内容のみでもいくらでも言い逃れが出来ますので証拠として認められるのは難しいようです。もちろんメールの内容次第では相手を追い詰めることも出来ますが、夫が離婚を拒む可能性がある場合には探偵などを使って不貞行為の確たる証拠を掴みましょう。
旦那が浮気した場合、結婚生活を続けていくのも、離婚するのも多大なる労力がいります。後々に悔しい思いをしないよう、街の相談センター、探偵や弁護士なども上手く活用し、たくさんの知識をもって決戦へと挑みましょう。